ダイバー・めしこの うみのなかブログ vol.2 第2回~アマモ編〜

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今回は“アマモ”です。
アマモは海草(かいそう・うみくさ)の一種で、海の中で花を咲かせ、海底土から栄養を吸って育つ植物です。


海が荒れた次の日とか、海面に浮いていたり海岸に打ち上げられていたりするこれです。(これは蛤浜のアマモ)

同音の“海藻”との違いは、

・光合成を行う(例外あり)
・根を砂泥の中に伸ばす(海藻の殆どは岩に固着する)
・流されないよう波や流れのない(穏やかな)内湾に生息することが多い
他にもありますが、こんなところでしょうか。

なお、海草は(国内)30種程度にとどまるのに対し、海藻は1000種以上存在しています。
非常に限られたいきものということがわかると思います。

アマモ、という名前は、地下茎を噛むと甘みを感じることに由来するそうです(今度噛んでみようかな…)。
地味ですが、水中で花も咲かせます(写真はないですごめんなさい!)

陸上にある植物は、光合成をして酸素を出しているといっても、酸素は無色無味無臭の気体のため視覚的にそれを確認することはできません。
一方海草が光合成をすると、発生した気体は泡となって現れるので一目瞭然です。
(水槽で魚を飼っている人で、その中に海草を入れている人は見たことがあると思います!)

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アマモ、とひと口に言ってもいくつか種類があります。
スガモ、エビアマモ、オオアマモ、スゲアマモ、タチアマモ、アマモ、コアマモ…。(これはアマモ科のいきものです)
一見するとどれも似ているのですが、葉の縁や先、平行脈というスジの数、葉の幅や長さなどで見分けることができます。


↑この縦に入ってる筋が平行脈。

アマモは「生命のゆりかご」とも称され、水中生物の産卵・保育場所となったり、隠れ家となったりしています。


↑アマモ場に潜む、ヒメイカ(最小のイカ)

また、海藻も海草も、魚の餌となるプランクトン、小型の甲殻類も多く生息しており、多様ないきもののすみかです。


↑小型の甲殻類

石巻周辺で確認したことがあるのは、アマモ、オオアマモ、タチアマモです。
この中で、オオアマモ、タチアマモは環境省のレッドデータベースにおいて、絶滅危惧Ⅱ種に分類されています。Ⅱ種というのは、“絶滅の危険が増大している種”です。

さて、オオアマモもじゅうぶん大きいのですが、タチアマモはひじょーーーに長い海草で、高いものではおよそ7mもの長さにまで成長するようです。


こちらは女川町内のオオアマモ(と思われる)藻場です。(モデル:Rさん)
長さは2~3m。

年間通して同じ場所に潜っていて感じるのですが、毎年同じ規模のアマモ場が維持されているわけではなく、年によって多くなったり、少なくなったりしています。
また、ほとんど見かけない年もありました。
不思議なことですが、人が手を加えずともいつの間にか復活していることもあります。(というか周辺地域では手を加えたことはありません)

アマモは抜けやすく、波力で千切られ流されやすいので、その量が多い場合は船のスクリューに絡まるということも少なくないようです。
そういう一面から邪魔者扱いされることもありますが、海(一定の地域)にとっては水中環境や連鎖を維持するためにはとても重要な役割を持ったものなのです。

海にただよって、または打ち上げられていたら、ぜひアマモに思いを馳せてみてください(笑)

なお、別名が日本一長い植物名らしく、「リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ(竜宮の乙姫の元結の切り外し)」というそうです。ファンタジックですね。

さて、2回続けて魚ではないものを紹介しておりますが、次回も魚ではありません!!
何が出てくるでしょうか~お楽しみに!?