メリークリスマス!
第5回は「ウミウシ」です。
クリスマスですが、クリスマスとは一切関係なくお送りいたします(笑)
そもそも、ウミウシって…?
ウミウシは”貝のない貝”です!(それって”貝”と呼んでいいものなのでしょうか…?(笑)
”海の宝石”とも呼ばれるウミウシは、まさに様々な体色があります。
よくフィギュアやイラストなどで見るウミウシは
これ
か
これ?
ではないでしょうか?
(シロウミウシとアオウミウシ)
特に1枚目のシロウミウシは、その牛のような模様から、”ウミウシ”という名前の元になったという一説があります。また、二本の触角が牛の角のように見えることからその名前が付いたとも言われています。
ウミウシよりも大きくてよく見かけるアメフラシの方が知名度は上かもしれませんね。
大抵のウミウシは大きくてもアメフラシの1/3にもなりませんし、食用とされることもありません。
海の中でも鮮やかな体色を持っているウミウシはひときわ目を引きます。
(エムラミノウミウシとサクラミノウミウシ)
目立つのに魚やほかの生き物に食べられないのは、”毒があるから”です。
派手な色のものは毒々しく見えますよね…?
触れてもその毒で手が荒れるなどということはほとんどありませんが、ウミウシが好きすぎて口に入れてしまった(!)こともある、私の知り合いの話によると、「食感は”ちゅるん”としていて、ちょっと舌がピリッとする」とのこと!毒があるため、少ししびれる感じがするのだそうです(笑)
東北に生息するウミウシはあまり主張が激しくはありません(たまにはげしいのもいる…)が、種類は豊富でこれまでに約50種類のウミウシが確認されています。
また、食べているものによって体の色が変化するのも面白いです。
※同じシロホクヨウウミウシ。右の個体は赤っぽいカイメンを食べているので体が赤っぽくなっています。
下の写真は、シラユキウミウシが卵を産んでいるところです。
ウミウシにはオスメスがありません。
正しくは、オスの役割もメスの役割もするということです。
魚などは、メスが卵を産み、オスがそれに精子をかけることでようやく育ちはじめます。
ウミウシは、お互いに体内に卵を持ち、精子を交換しあうことで卵を産みます。
ひとりでふたつの役割を果たすことができますが、ひとりだけでは卵を産むことはできません。
これはどんな生き物でもそうですね。
ウミウシの場合は、ほとんどの個体がオスメスどちらの役割を持っているので、同じ種類のものと出会えさえすれば子孫を残すことができます。
前回紹介したアイナメもそうですが、自分たちの命をつないでいくために色々なからだの作りだったり、生存戦略がとられているのですね。
次回は今月末更新予定です(あと5日…)。