めしこです。
もっともっと石巻・女川の海に親しみを持ってもらえるようにとの思いを込めて、海の中の生き物や様子をお届けするこのコーナー!いつもみなさんと一緒に掃除している女川・石巻の海ですが、海の中の様子って実際に潜ったことのあるダイバー以外は、見たり知ったりする機会は中々ありませんよね。 プロダイバーでもある私が月に1~2回の頻度で活動地域である石巻と女川に生息している海のいきものを紹介していきます。
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今回は、リュウグウハゼです!
リュウグウハゼ…聞いたことがない方が大半だと思います。
それもそのはず、食用として出回ることはほとんどない魚で、体長は10cmほど。
また、東北より南では生息している水深が30m(8階建てビル相当!)ほどと深いため、ダイバーであっても中々見たことのある人はいないのではないでしょうか。
しかし!このリュウグウハゼ、宮城沿岸ではなんと3mくらいの浅~い場所でもたくさん見ることができます。
からだにある5本の横じまが特徴的な魚です。
「ん?ちょっとまって、横じまじゃなくて、タテじまじゃないの?」
と思ったそこのアナタ!
魚のもようのタテヨコというのは、人間が立っているときと同じように、”頭を上”にした状態で区別しています。
(ちょっと縞の位置が違いますが…💦)
…ということです!
シマシマの話になってしまいましたが、このもようからリュウグウハゼは「ラグビー」とも呼ばれています。
なぜラグビー…?(゜-゜) と思いますが、
ラグビー選手が来ているユニフォームに似ているということでこの呼び名がついたようです。
↑こういうやつですね
そしてこのリュウグウハゼを釣って、それをエサにしてアイナメやソイなどの魚を釣ることを「ラグビー釣り」といいます。
市場には出回らないため、知られることが少ない魚ではありますが、
釣り人たちの間ではそこそこポピュラーなのです。
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さて、このリュウグウハゼは一見地味にも見えますが、繁殖のシーズンが近づくとヒレや頭部のオレンジや青色が鮮やかになります。
陸に上がった魚を見ても、全体像だけで中々ヒレやからだの一部分など、細かいところまでは目がいかないと思いますが、
よーーく見ると、金色のもようが入っていたり、鮮やかな原色が入っていたりする魚も多いです。
生きている環境で、生きている魚を見ると、陸で見る魚よりも生き生きと、美しく見えます。
岩のスキマや転石の下など、見つかりにくい場所に産んでいます。
天井からぶら下がるそのようすは、まるでシャンデリアのよう…!?
魚の卵も、食卓や市場に出回るのはほんの一握り。
このように見つかりにくい場所に隠し守る魚もいれば、産んだら産まれるまでずっと放置したり、自分の口の中で卵を育てるものもあります。
ただ「卵を産んで、そこから子どもが生まれる」のではなく、どのような方法で産んで守り、育てるのかということにも目を向けてみると中々奥が深く楽しいですよ☺
次回は7月20日頃更新予定です。お楽しみに!?