ダイバー・めしこの うみのなかブログVol.2 第8回~イカ(とタコ) 編~

めしこです。

前回の終わりに紹介した写真はこちらで、イカかタコか?わかりましたでしょうか~?

 

次にイカの話するんだからイカなんでしょ?と思いましたか!!?

正解はタコ…

ではなくやっぱりイカでした~~!!!

 

こちらのイカはこの辺の海に生息する”ダンゴイカ”。

タコにも見えますよね?

一般的にタコは足が8本、イカは10本と言われていますね!

イカは8本が足、2本が触腕と呼ばれる部位です。

 

こちらのダンゴイカ、威嚇する際に足を大きく広げるのですが、

口の近くでくるりんと丸まっているのが触腕です。

 

タコは岩の隙間に隠れたり擬態しますが、イカはじっとしているというよりは泳いでいます。

しかしこのイカは、割と水底にいることが多く、自分のからだに砂をかけて身を隠すのです。

 

東北で観察したことのあるイカはこのダンゴイカのほかに、

ヤリイカ、コウイカ、スルメイカ、ヒイカ(ジンドウイカ)、アオリイカ(日本海側で見れました)、ヒメイカ などがあります。

 

スルメイカやヒイカは定置網に入っていることが多いです。

ヒメイカは過去の記事で何度か出てきましたが、世界最小のイカですね。

アマモや海藻にくっついてじっとしていることが多いです。

小さくても泳ぎは早いですし、しっかり墨も出します。

 

墨といえば、”イカスミパスタ”、”イカスミパエリア”など、イカの墨は料理に使われることが多いのですが、

タコの墨はどうなのでしょうか…?

おいしくないから(おいしい!という話もあり)、とか、毒があるから、とか、色々噂はあるようですが、いちばんは

”イカよりタコの墨袋が取り出しにくいから”とのことです。

イカやタコをさばいたことのある方は分かるかもしれませんが、イカの墨袋は意外と簡単に取り出すことができるのに対して、

タコの墨袋は、”一体どこに入ってたの??”という感じで、なかなか分かりづらく、取り出しにくいです。

(私は頭(胴体)からばっつり落としてしまうので、タコの墨袋は取ったことはありません…!!)

 

タコやイカが出す墨ですが、水中で見るとよく違いがわかります。

タコは全体に広がるよう、煙幕のように墨を出します。

一方イカは、コンパクトにまとまった墨を出します。タコのように広がることはありません。

↓こんな感じですね~

 

水中を泳いでいると、タコやイカの姿がなく墨だけ残っていることが多いのですが、

その墨の形状を見ると、どちらがその場所にいたのかがよくわかります。

 

イカはさんかく、タコは丸で描写されることが多いですが、冒頭で紹介したダンゴイカやヒメイカなど、

パッと見ただけでは区別がつきづらいものがいるのもふしぎで面白いですよね。

蛇足ですが、”タコイカ”といういきものも日本近海に存在しています。

分類上はイカのなかまとされています。気になった方は調べてみてくださいね。

 

ちなみに前回の記事で、タコはメスが卵を守り続けたのちにその一生を終えるという話をしましたが、

イカはなんと真逆でほとんどの種は卵は産んだら産みっぱなし、卵から離れずに守るということはしません。

宮城の海でもヤリイカの卵はよく観察することがあるのですが、親の姿はほぼ見れません。

ただし、抱卵するイカも世界には数種だけ確認されているようで、そのうちの1種が北海道にも生息する”ササキテカギイカ”。

体長は1メートルほどで、巣で卵を守るのではなく自分の手に抱き続け、子が生まれるとともにその生涯を終えます。

 

姿かたちは似ていても、それぞれ性質や個性が違うのはうみの生き物も人間も同じなのですね。

 

イカがでしたでしょうか?🦑🐙

食べるならタコ派の

めしこでした。

 

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